イイビレノートを読んでくださる皆さまに、
私たちがどんないきさつでこの場所に出会い、
どんな想いから道の駅を目指していたり、
ブランドを運営していたり、
マルシェなどのイベントを催しているのか。
そのヒストリーを知っていただけたら、
拙いこのエッセイをより楽しく読んで
いただけるのかなと思い、
これまでについてを書かせていただく事にしました。
この連載が、誰かの前に進む力になれたら嬉しいです。
vol.2の今回は、まだイイビレという場を作る事になるなんて
思いもよらなかった頃のお話です。
わたし(現イイビレ女将)は、文化服装学院というファッションの専門学校で
テキスタイルデザイン科を卒業しています。
テキスタイルとは、「布」の事です。
服は当然ながら基本的に布で出来ているわけですが、
その布自体を織ったり染めたりすることを主に専攻していました。
学べば学ぶほど奥が深くて美しい世界と無限の表現がある事を知り、
知れば知るほど一生かけても自分が布の全てを知る事が不可能だと思い知り、
その魅力に沼ったまま早20年。止まらなくなりそうなので(笑)
大好きなテキスタイルへの愛はまた別の機会に
書かせてもらおうと思います!
専門学校卒業後、いちテキスタイルデザイナーだったわたしが、
イイビレを運営するに至った最初のきっかけは
やはり息子の誕生に他なりません。
この子が大きくなった時に、仕事って楽しそうだな、大人ってめっちゃいいじゃん!
と思ってくれるような生き方がしたいと、会社員をしながら
夫と一緒に自宅の片隅で1台のPCと少しの在庫を持って始めた
ギフトのオンラインショップが始まりでした。
![](https://www.textalian.net/wp-content/uploads/2024/03/20240307_01.jpg)
なぜギフトのお店なのかというと
わたしは贈り物を選ぶのがとても好きで、
相手の好みや渡す場面なんかを想像しながら選んでいる時間は
相手から私へのギフトだと思っています。
だから、お客様と一緒に悩んだり、喜んでくれる場面を想像する
そんな時間をたくさん持てたらいいなと思ったのと、
オンラインショップである、という点もとても重要でした。
まだ今ほどオンラインショップでの買い物が当たり前ではなかったけど、
遠くにいる大切な人に、直接会えなくても贈り物を渡せるって、
なんて素晴らしい時代だろう!インターネットってすごい!
配送業者さんってエライ!
良い時代に生きてるなあ~!という思いから
オンラインショップやろう!が始まりでした。
おたがいフルタイムの仕事と育児と家事以外に、
ショップを運営し成長させていくのは簡単ではなく
当然、なかなか成長はしないので当時の目標は「辞めない!」こと。
大変だから、売り上げが少ないからと辞めてしまったらゼロに戻る。
いつかの為に今やろう!と行動した自分たちは既にゼロをイチにしてるんだからと
自分に言い聞かせて続けていました。
当初は本当に月の売上がゼロとかも普通にありましたが、2年、3年と続けていたら
何だか体感的にというかちょっとだけ忙しくなって来ました。
と言ってもそれで生活していけるようなレベルでは全くないのですが
それでも少し手ごたえを感じるように。
さて、その頃の私は会社員としても働いていて、
インテリアの布の仕事をしていました。
カーテン生地の企画や仕入れを担当し、充実したお仕事でした。
入社した頃はまだ部署の立ち上げ期で売上もほんのちょっとしかなくて
どこから私のお給料が発生するのか不思議で仕方なかったくらいでした。
![](https://www.textalian.net/wp-content/uploads/2024/03/20240307_03.jpg)
その部署で、相棒として一緒に働いていたウェブデザイナーが
今も一緒にイイビレを運営する淡路です。
到底無理に思える指令を彼女と共にぶっ倒れそうになりながら(笑)
何とか成し遂げた!なんて事が何度もありました。
この人とずっと一緒に働きたいなあと思っていた矢先
会社辞めると言うではありませんか!
嘘だろ!!
と思ったら
「理江さんのお店一緒にやります」
え!!!???
いやいや売上ほぼゼロだから!お給料出ないよ!
と伝えるも
「そのうちちゃんと貰うんで、ちゃちゃっと法人化しましょ」
こんな言い方ではなかったと思いますが、小柄でかわいい淡路が
ここまで男前なやつだったとは…ッ
そのうち、そのうちと悠長に構えていたら、
裏ボスがジョインしてくれた事で悠長にしていられなくなったわたし。
![パンプレットと看板](https://www.textalian.net/wp-content/uploads/2024/03/20240307_02.jpg)
腹くくって、これを本業にしよう!
と決めた矢先に次男がお腹にやってきた。
こうなるともう笑うしかない。
出産も控えつつ起業もしちゃおう。
夫が社長業を受け持ってくれるので、勤めていた会社を辞め
2018年1月 合同会社川合企画 設立!
2018年5月 次男誕生!
正直、不安でいっぱいでした。
日本楽天的王座決定戦っていうのがあったら優勝できるかもって思うくらい楽天的な私ですら。
次回へ続きます